Claude Code セットアップ解説書
この解説書は、パソコンの「黒い画面」を一度も使ったことがない人のために書いています。むずかしい知識はいりません。書いてあるとおりにコピーして貼り付けるだけで、Claude Code(クロード コード)が使えるようになります。所要時間はおよそ10分です。
第1章 そもそも「ターミナル」「PowerShell」って何?
ふだんパソコンは、マウスでアイコンをクリックして操作します。
ターミナルやPowerShellは、それを「文字」でやるための道具です。
画面に文字で指示を打ちこむと、パソコンがそのとおりに動きます。
たとえるなら、マウス操作が「指さしで注文する」やり方だとすると、ターミナルは「口頭で注文する」やり方です。どちらも同じ注文ができますが、文字のほうが細かいお願いまで伝えられます。
Macに最初から入っている、文字でパソコンに指示を出すアプリ。「端末」という意味の英語です。
Windowsに最初から入っている、文字でパソコンに指示を出すアプリ。ターミナルのWindows版だと思ってください。
ターミナルやPowerShellに打ちこむ「指示の文」のこと。今回は自分で考えて書く必要はなく、この資料からコピーして貼り付けるだけです。
この資料に出てくるコマンドは、Anthropic(アンソロピック)社が公式に案内しているインストール用のものだけです。また、Claude Codeは初期設定のままなら、ファイルを変更する前に必ず「やっていいですか?」と確認してきます。勝手にパソコンを壊すことはありません。
Claude Code(クロード コード)は、AIのClaudeがあなたのパソコンの中で手を動かしてくれる道具です。
ファイルの整理、文章の作成、表計算の処理、プログラムづくりまで、文字でお願いするだけで代わりにやってくれます。
その入り口が、Macでは「ターミナル」、Windowsでは「PowerShell」というわけです。
第2章 Mac編 ターミナルからのセットアップ
手順1 ターミナルを開く
- キーボードの「command(⌘)キー」を押しながら「スペースキー」を押します。画面に検索窓(Spotlight)が出ます。
- 「ターミナル」と入力します。
- 「ターミナル.app」が表示されたら、Enterキー(returnキー)を押します。
白か黒の四角いウィンドウが開けば成功です。
文字が少しだけ表示されていて、カーソル(点滅する四角)が待っています。ここに文字を打ちこみます。
手順2 インストールコマンドをコピペする
次の1行をそのままコピーして、ターミナルに貼り付けて、Enterキーを押します。
curl -fsSL https://claude.ai/install.sh | bash
貼り付けは「command(⌘)+V」でできます。
文字がたくさん流れますが、そのまま待ちます。1〜2分で終わります。
アプリをパソコンに入れて使える状態にすること。スマホで「アプリを入れる」のと同じ意味です。
「claude.aiの公式サイトから、インストール用のプログラムを取り寄せて実行してね」という意味です。Anthropic公式ドキュメントに載っている正式な手順です。
手順3 Claude Codeを起動してログインする
インストールが終わったら、ターミナルをいったん閉じて、もう一度開きます。
次の6文字を打って、Enterキーを押します。
claude
初めての起動では、ログインの案内が表示され、ブラウザ(SafariやChrome)が自動で開きます。
ふだんClaudeのアプリやWebで使っているアカウント(メールアドレス)でログインしてください。
「Login successful(ログイン成功)」のような表示が出て、ターミナルに戻れば準備完了です。
Claude Pro(月20ドル)やMaxプランに入っていれば、Claude Codeは追加料金なしでそのプランの範囲内で使えます(2026年7月時点の公式情報)。無料プランではClaude Codeは使えないため、先にProプランへの加入が必要です。
手順4 動作確認 はじめての一言
claudeを起動したまま、日本語でこう打ってみましょう。
このフォルダには何が入っていますか?
Claudeがフォルダの中身を調べて、日本語で答えてくれたら、セットアップは完璧です。
やめたい時は「/exit」と打つか、「controlキー+D」で終了できます。
第3章 Windows編 PowerShellからのセットアップ
手順1 PowerShellを開く
- 画面左下の「スタートボタン(Windowsマーク)」をクリックします。
- そのまま「powershell」と入力します(検索窓に文字が入ります)。
- 「Windows PowerShell」が表示されたら、クリックして開きます。
青い(または黒い)ウィンドウが開けば成功です。
手順2 インストールコマンドをコピペする
次の1行をそのままコピーして、PowerShellに貼り付けて、Enterキーを押します。
irm https://claude.ai/install.ps1 | iex
貼り付けは「Ctrl+V」か、ウィンドウ内での右クリックでできます。
文字が流れて、1〜2分で終わります。
「claude.aiの公式サイトから、Windows用のインストールプログラムを取り寄せて実行してね」という意味です。こちらもAnthropic公式ドキュメントに載っている正式な手順です。
手順3 Claude Codeを起動してログインする
インストールが終わったら、PowerShellをいったん閉じて、もう一度開きます。
次の6文字を打って、Enterキーを押します。
claude
初めての起動ではブラウザが自動で開くので、ふだん使っているClaudeのアカウントでログインします。
PowerShellの画面に戻って、Claudeが返事をする状態になれば準備完了です。
手順4 動作確認 はじめての一言
Mac編と同じです。日本語でこう打ってみましょう。
このフォルダには何が入っていますか?
答えが返ってくれば成功です。「/exit」で終了できます。
第4章 うまくいかない時のQ&A
Q1 「claude」と打ったら「コマンドが見つかりません」と言われた
いちばん多いつまずきです。原因のほとんどは「インストール直後で、まだ場所が読み込まれていない」ことです。
- ターミナル(PowerShell)をいったん完全に閉じます。
- もう一度開いて、再度「claude」と打ちます。
- それでもダメなら、手順2のインストールコマンドをもう一度実行します(2回実行しても壊れません)。
Q2 ログインのブラウザ画面が開かない
claudeの画面の中で「/login」と打つと、ログインをやり直せます。
表示されたURLを手でコピーして、ブラウザに貼り付けて開いても大丈夫です。
Q3 コマンドを打ちまちがえた・変な画面になった
あわてなくて大丈夫です。「controlキー+C」を押すと、実行中の操作を中止できます。
最悪ウィンドウごと閉じてしまっても、パソコンには何の影響もありません。開き直してやり直しましょう。
Q4 コピペしたのにエラーになる
コマンドは半角英数字です。次の3つを確認してください。
- 日本語入力モードのまま打っていないか(全角スペースはエラーになります)
- 1行まるごとコピーできているか(途中で切れていないか)
- 余計な文字(句読点など)が後ろに付いていないか
Q5 会社のパソコンでインストールできない
会社のパソコンは、セキュリティ設定でインストールが制限されていることがあります。
これは故障ではありません。無理に回避せず、社内のIT担当者(情報システム担当)に「Claude Codeを使いたい」と相談してください。
Q6 間違ってファイルを消したりしない?
初期設定のClaude Codeは、ファイルを書き換える時やコマンドを実行する時、必ず画面で「許可しますか?」と聞いてきます。
「はい」を選ばない限り、勝手に動きません。心配な間は、全部読んでから許可する使い方で大丈夫です。
第5章 用語ミニ辞典
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| ターミナル | Mac標準の、文字でパソコンに指示を出すアプリ |
| PowerShell | Windows標準の、文字でパソコンに指示を出すアプリ |
| コマンド | 打ちこむ指示の文。Enterキーで実行される |
| カーソル | 文字が入力される位置を示す点滅マーク |
| インストール | アプリをパソコンに入れて使えるようにすること |
| ログイン | 自分のアカウントだと証明して入ること |
| CLI(シーエルアイ) | コマンドで操作するソフトの総称。Claude CodeもCLIの一種 |
| ディレクトリ | フォルダのこと。ターミナルの世界での呼び名 |
| コピペ | コピー&ペースト(貼り付け)の略。本書の基本動作 |
インターネット上のコマンドを何でもコピペするのは危険です。コマンドは「公式サイトに載っているもの」「意味の説明があるもの」だけ実行する、を習慣にしてください。本書のコマンドはすべてAnthropic公式ドキュメント記載のものです。
第6章 まずは使ってみよう
セットアップが済んだら、この2つの課題で「Claude Codeに仕事を頼む感覚」をつかみましょう。どちらも5分でできます。
- デスクトップに「claude練習」というフォルダを作り、適当なファイル(写真や文書など)を2〜3個入れます。
- ターミナル(PowerShell)で「cd」と1文字スペースを打ってから、そのフォルダをウィンドウにドラッグ&ドロップして、Enterキーを押します(そのフォルダに移動する操作です)。
- 「claude」と打って起動します。
- 「このフォルダのファイルを一覧にして、それぞれ何のファイルか説明して」と日本語でお願いします。
- 同じフォルダでclaudeを起動したまま、「自己紹介.txtというファイルを作って、中に『Claude Codeの練習中です』と書いて」とお願いします。
- Claudeが「ファイルを作っていいですか?」という確認を出してくるので、内容を読んでから「はい」を選びます。
- フォルダを開いて、本当にファイルができているか自分の目で確認します。
この2つができたら、第1冊「初心者編」に進んでください。Claudeファミリー全体の使い分けから学べます。
付録1 主な生成AIサービス比較表
世の中にはClaudeのほかにも生成AIサービスがたくさんあります。ここでは代表的なものを整理します。どれも各社の公式サイト(2026年7月時点)で確認した情報です。
文章・画像・表などを「新しく作り出せる」AIの総称。ChatGPTもGeminiもClaudeも、みんな生成AIの仲間です。
モデル開発元が直接提供しているサービス(直営型)
| サービス | 提供元 | 無料版 | 有料プランの例 | 公式がうたう特徴 |
|---|---|---|---|---|
| Claude | Anthropic(アメリカ) | あり | Pro 月20米ドル | 「問題解決者のためのAI」。丁寧な文章・分析が得意。CoworkやClaude Codeでパソコンの中の仕事まで任せられる |
| ChatGPT | OpenAI(アメリカ) | あり | Plus 月20米ドル | 利用者が最も多い定番。文書作成・学習・データ分析など幅広い用途 |
| Gemini | Google(アメリカ) | あり | Google AI Plus 月725円〜 | Google検索・Gmail・ドライブなどGoogleのサービスとセットで使える。ストレージ付き |
| Copilot | Microsoft(アメリカ) | あり | Microsoft 365 Personal 月2,130円 | Word・Excel・PowerPointの中にAIが入っている。ふだんのOffice作業の延長で使える |
価格は2026年7月時点に各社公式ページで確認したものです。生成AIの料金はよく変わります。契約前に必ず公式サイトで最新価格を確認してください。
どれを選べばいい?
- Officeソフト中心の会社 → Copilotが自然
- Gmail・Googleドライブ中心の会社 → Geminiが自然
- 文章の質、資料作成、仕事の丸ごと委任(Cowork)、パソコン作業の自動化(Claude Code)まで見据える → Claude。本教材はこの道を案内します
- 実は「1つに絞る」必要はありません。無料版で数週間ずつ試して、自分の仕事に合うものを主力にするのが確実です
付録2 Gensparkなどの「まとめAI」との違い
Genspark(ジェンスパーク)やPerplexity(パープレキシティ)のような「いろいろなAIをまとめて使えるサービス」も人気です。Claudeたちと何が違うのかを整理します。
構造の違い 直営店とセレクトショップ
お店にたとえると、違いがよくわかります。
- Claude・ChatGPT・Gemini = メーカー直営店。AIモデルを作った会社が、自分で店(サービス)も運営している
- Genspark・Perplexity・天秤AIなど = セレクトショップ。自分ではAIモデルを作らず、他社のAIモデルを仕入れて、検索やスライド作成などの便利機能で包んで提供している
AIの頭脳にあたる本体のこと。GPT系(OpenAI製)、Gemini系(Google製)、Claude系(Anthropic製)などがあり、作れる会社は世界でも限られています。
これは各社の公式説明でも確認できます。Perplexityは「複数の主要AIモデルを組み合わせる」、天秤AIは「複数の生成AIモデルを最大6つ同時に実行・比較」、Gensparkは「複数のAIを統合してタスクを自動化」と、他社モデルの活用を公式にうたっています。
代表的なまとめAI型サービス
| サービス | 提供元 | 公式の自己紹介 | 得意なこと |
|---|---|---|---|
| Genspark | MainFunc社 | オールインワンAIワークスペース | スライド・表の自動生成、複数AIを使った自律的なタスク実行(スーパーエージェント) |
| Perplexity | Perplexity社 | アンサーエンジン(答えを返す検索エンジン) | Web検索と組み合わせ、出典リンク付きで答える。調べものに強い |
| Felo | Felo社 | 多言語AI検索・創作プラットフォーム | 日本語に強いAI検索、スライド生成。無料枠あり |
| 天秤AI byGMO | GMO天秤AI社(日本) | 複数AIの同時比較 | 同じ質問を複数のAIに同時に投げて、答えを見比べられる。無料 |
使い分けの考え方
- 出典を確かめながらの調べもの → Perplexityのようなまとめ検索型が便利
- 複数AIの答えを見比べたい → 天秤AIのような比較型が手軽
- とにかく早く資料の形にしたい → Gensparkのような生成特化型も選択肢
- 仕事の基盤として深く使い込む(社内資料を覚えさせる、ファイル作業を任せる、自動化する) → 直営型。本教材ではClaudeを勧めます
会社で使う時に知っておきたい注意点
まとめAIは仕組み上、入力した内容が「まとめAIの運営会社」を経由して、その先の「AIモデルの提供元」に渡る構造になります。
経由する会社が1つ増えるぶん、機密情報を扱う時は、それぞれの規約でデータの扱いを確認する必要があります。
直営型は経由がないぶん、責任の所在と規約の確認先がシンプルです。会社の情報を扱う本格利用では、この差が効いてきます。
まとめAIを否定するものではありません。調べものや比較には便利な道具です。その上で、仕事の基盤として深く連携させる相手には、モデル開発元が直接提供し、Cowork・Claude Codeのようにパソコンの中まで一気通貫で任せられるClaudeを選ぶ、というのが本教材の構成です。
出典(各社公式ページ)
Anthropic公式ドキュメント
- クイックスタート https://code.claude.com/docs/en/quickstart
- 概要 https://code.claude.com/docs/en/overview
- セッション管理 https://code.claude.com/docs/en/sessions
- 許可モード https://code.claude.com/docs/en/permission-modes
- Claude製品ページ https://claude.com/product/overview
付録の比較で参照した各社公式ページ
- ChatGPT料金 https://openai.com/chatgpt/pricing/
- Geminiプラン https://gemini.google/subscriptions/
- Microsoft 365個人向け価格 https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365-copilot/pricing/individuals
- Genspark https://www.genspark.ai/ (公式ブログ what-is-genspark を含む)
- Perplexityヘルプセンター https://www.perplexity.ai/help-center/
- Felo https://felo.ai/
- 天秤AI https://tenbin.ai/ (GMOプレスリリース https://www.gmo.jp/news/article/9504/ を含む)
本書の内容は2026年7月時点の公式ページに基づいています。画面・手順・価格は更新されることがあります。
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