はじめに
AIの改善提案は、そのまま実行する前に「誰のためのページか」「自社の売上につながる相手に届くか」を確認する必要があります。
AIは数字をもとに提案しますが、そのページが誰のためにあるかまでは知らないからです。
AIが出した「今週の一手」とは
2026年10月16日、私たちは自社で作っている「デジ参謀」というAIデジタル運営プラットフォーム(ホームページのアクセス状況などをAIが分析し、改善案を出してくれる仕組み)で、みんなのデジタル参謀のホームページをAIに診断させました。
診断の対象期間は9月18日から10月15日までです。
AIが出した「今週の一手」は3つありました。
1つ目は「/skin-diagnosis/ の見出しと中身を見直し、無料相談への案内を追記する」というものでした。
よく見られているページだから、もっと活用しましょうという提案です。
一見すると、素直に実行してよさそうな内容に見えます。
実際に確かめてみたら、見送る結論になった
この提案をそのまま実行する前に、まず「/skin-diagnosis/ とはどんなページか」を確かめました。
調べてみると、/skin-diagnosis/ は化粧品リユースのお店向けに作ったAI肌チェックツールでした。
このページに来るのは、化粧品に関心のある一般の方です。
中小企業の経営者ではありません。
ここに無料相談の案内を足しても、問い合わせにはつながりません。
それどころか、ツール本来の印象を崩してしまう恐れがあります。
そのため、この提案は見送ることにしました。
AIが間違っていたわけではありません。
AIは「よく見られているページ」という数字だけを見ていました。
そのページが誰のためのページかという前提を、私たちがAIに渡していなかっただけです。
前提を渡せば、AIの提案は良くなる
この一件を受けて、私たちは会社カルテ(AIに渡す会社の前提をまとめたもの)に「このページは集客の対象外」と1行書き足しました。
次回以降の診断からは、この提案は出にくくなります。
これは決して難しい作業ではありません。
AIに「このページはこういう目的で、こういう人には見せたくない」という情報を一言足すだけです。
AIの提案は、渡した前提の量と質に比例して良くなっていきます。
逆にいえば、前提を渡さないままでは、数字の表面だけを見た提案が出続けることになります。
これはAIツールに限らず、人に仕事を頼むときも同じことがいえます。
背景を伝えないまま頼むと、見当違いの提案が返ってくるのは自然なことです。
AIの提案を見極める3つの確認
今回の経験から、AIの改善提案を見るときに確認したいことが3つ見えてきました。
番号順に確認すると、迷わず判断しやすくなります。
- 1. その提案の対象ページには、誰が来ているかを確認する
- 2. その一手は、自社の売上につながる相手に届くかを確認する
- 3. やったら記録して、前後の数字を見る
1と2は、今回の/skin-diagnosis/の件がまさにそうでした。
対象ページに来ている人が、自社が届けたい相手かどうかを確かめることで、無駄な実行を避けられます。
3についても、同じ日にデジ参謀へ「改善の記録」という機能を足しました。
やったことを記録すると、その日の前14日と後14日の数字が並んで見られる仕組みです。
AIの提案、実行、効果の確認という流れを一周させるためのものです。
ただし、前後の数字の差がその手だけのおかげとは限りません。
季節や他の要因も関係するため、あくまで並べて見せるだけにとどめています。
つまずきやすいところと、よくある質問
AIの提案を扱うときにつまずきやすいのは、「AIが言うのだから正しいはず」と思い込んでしまうことです。
AIは数字をもとに論理的に提案しますが、その数字の裏にある事情までは知りません。
前提を渡していなければ、見当違いの提案が出ることもあると知っておくだけで、落ち着いて確認できます。
ここでよくある質問を3つご紹介します。
Q1. AIの提案はすべて参考程度に見ればいいですか。
はい。
AIの提案は参考意見であり、決めるのは社長です。
前提をAIに渡すほど提案の精度は上がっていきます。
Q2. 会社の前提をAIに渡すのは難しいですか。
今回のように「このページは集客の対象外」といった一文を足すだけでも効果があります。
最初から完璧に渡す必要はありません。
Q3. 提案を実行した効果はどう確認すればいいですか。
実行した日を記録し、前後の数字を並べて見ることが一つの方法です。
ただし差が出ても、その手だけが原因とは限らない前提で見ることが大切です。
今のうちに、AIとの付き合い方を整えておく
今回の2つ目の一手として、こうして記事を書いています。
3つ目の一手である、Googleビジネスプロフィールと Instagram の投稿、クチコミのお願いも準備しています。
AIの提案を鵜呑みにせず、かといって無視もせず、確認しながら使いこなすこと。
これが中小企業にとって、AIと無理なく付き合っていくコツだと感じています。
今は、AIツールを使っていても、特に困っていないという会社も多いと思います。
ですが、提案の見極め方や会社の前提の渡し方は、使い始める前、あるいは使い始めてすぐのうちに整えておくほうが、後々の遠回りを防げます。
今は回っている。
だから、今のうちに。
AIの提案の見極め方や、会社の前提の渡し方に迷ったら、30分の無料相談でお話しください。
現状をお聞きして、方向性をお伝えするところまでは費用をいただいておりません。