この記事でわかること
・中小企業のホームページコピーが刺さらない本当の理由
・AIを使ったコピーライティングの壁打ち手順
・「デジタル活用」「AI導入」を訴求するときに陥りがちな失敗
・自社サイトのコピーを言語化する具体的な問いかけ方
最初は自分のサイトのコピーが気に入ってました
23年も経営してると、自分の感覚に多少自信が出てくる。
それが落とし穴でした。
うちのサイト(みんなのデジタル参謀)のキャッチコピーはこう。
「Web × AIで、仕事が変わる。これが、これからの中小企業の勝ちパターン」
……悪くないでしょ、って思ってた。
でも問い合わせが「うわーっ」と来るわけでもない。
「何かが刺さってない」という感覚だけが、ずっとあったんです。
別のAIに相談したら、核心を突かれた
うちではAIを複数使い分けてる。(これもう完全に現代の経営者あるあるだと思う)
別のAIツール(社内でチャッピーと呼んでいる)にコンセプトを相談してみた。
するとこう言われた。
「育てるは刺さらない。中小企業は即効性を求める。外注に頼らない会社に変えます、と言い換えるべきです」
なるほど、と思った。
でも、なんか違う。
「外注に頼らない」って言うと、私が外注を否定してる人みたいに見えてしまう。私自身、外注もするし、むしろ正しく外注できる会社にしたいのに。
矛盾してますよね。
Claudeに壁打ちを頼んだら、いきなり詰められた
うちのメインAIはClaudeで動く「チームデジタル参謀」という仕組みを使ってる。
複数の専門家ペルソナが、多角的にアドバイスをくれる設計です。
ここに「コピーの違和感を解消したい」と相談したら、こんな問いを返された。
「わかってるのに、なぜまだ動いてないんですか?」
……いや、これ経営者に言う?と思った。
でも責めてるわけじゃなかった。純粋な問いでした。
私は正直に答えた。
「今まではやり方がわからなかったから。AIを手に入れて、わかるようになってきた」
「AIで何が変わりましたか?」
「みんなの行動を見るようになった」
「誰の行動が一番変わりましたか?」
「自分自身かな。やれてないこと、やるべきことが見えてきた」
「社員はどう変わりましたか?」
「AIを知ると、一部の社員が能動的に動くようになってきた。私との会話で、自分でやり方を探すようになったんです」
この流れの中でAIがこう言った。
「それ、松下村塾じゃないですか。吉田松陰がやってたことと同じことが起きてる」
…………。
吉田松陰を引き合いに出されるとは思ってなかった。
でも、確かにそうでした。
答えを教えるんじゃない。対話を通じて、自分で考える人を育てる。
それが私のやりたいことだったんです。
コピーが生まれた瞬間
会話を続けながら、少しずつ言葉が出てきた。
最初は「デジタル活用をすると…」というつなぎ言葉を入れてた。
「なんか説明っぽい」と言ったら、別の言葉が出てきた。
「サポートします」という言葉を使ったら「参謀なのにサポートでいい?」と返ってきた。
……確かに。参謀がサポートって、なんか弱くない?
「判断までするんですか?」
「します」
「じゃあそれを言葉にしましょう」
こうして最終的にできたコピーがこれ。
社員の時間が毎日少しずつ溶けています。
会社のデジタル活用人材を育て、
損をしない経営判断を共にします。
「共にします」という言葉は、外から持ってきたものじゃない。
自分がやってることを、正直に言語化しただけでした。
ターゲットがやっとわかった
この壁打ちで、もう一つ大事なことに気づいた。
うちのターゲットは2タイプいる。
1つ目は「相談したいことがわからない人」。
2つ目は「今で回ってるのになぜ変える必要があるかわからない人」。
この2タイプに共通するのは、自分が損していることに気づいていないことでした。
だから「コスト削減できます」は刺さらない。
損してると思ってないから、コスト削減に興味がないんです。
必要なのは「見えていないだけで、今日も時間が溶けてますよ」という気づきのきっかけを作ること。
問いかけ型のキャッチコピーにしたのは、そういう理由でした。
「デジタル活用、何かしてますか?」
見た人が「え、自分のことかな」と立ち止まる。そこから始まる。
中小企業のサイトコピーが刺さらない本当の理由
今回の経験から整理すると、こういうことだと思う。
多くの中小企業のサイトコピーが刺さらないのは、言葉が悪いからじゃない。
言葉が「外から持ってきたもの」だからです。
競合サイトを参考にして、それっぽい言葉を並べる。
コンサルに頼んで、整ったコピーを作ってもらう。
それ自体が悪いわけじゃないけど、経営者自身の体験が入っていないコピーは、読んだ人に「なんかピンとこない」という感覚を与えてしまう。
特に中小企業の場合、最終的に「この人に頼みたい」という判断は、スペックより人柄で決まることが多い。
だから、自分の言葉で書かれたコピーの方が刺さるんです。
自分のコピーを言語化するための問いかけ
最後に、今回の壁打ちで使った問いを紹介する。
自分のサイトのコピーに違和感がある人は、これに答えてみてほしい。
- 自分のお客さんは「何に困っているか」ではなく「何が見えていないか」
- 自分のサービスを受けた人は、何が「見えるようになる」か
- 「判断する」「育てる」「共にする」の中で、自分が実際にやっていることはどれか
- 自分が体験した「AIで変わった瞬間」は何か
- 社員や周りの人が変わったと感じた具体的な場面はあるか
この問いに答えていくと、コピーの素材が出てくる。
あとはそれを整えるだけ。
そしてその「整える」作業こそ、AIが一番得意なことだったりする。
よくある質問
Q. AIに頼んでコピーを作ると、ありきたりな言葉になりませんか?
A. なります。最初は必ず。でもそれは「AIに作らせてるから」じゃなくて「自分の体験を入力していないから」です。自分の実体験や言葉をどれだけ投入できるかで、アウトプットの質は全然変わってきます。
Q. コピーライターに頼むのとどう違いますか?
A. コピーライターはヒアリングして言語化してくれます。AIは問いを返しながら、自分で気づくプロセスを作ってくれます。個人的には後者の方が、最終的に自分の言葉になりやすいと感じています。
Q. ホームページのコピーを変えたら本当に問い合わせは増えますか?
A. コピーだけで劇的に増えるとは言えません。でも「刺さってない」状態のまま広告を打っても、ざるで水をすくうようなもんです。まずコピーを整えることは、すべての集客の土台になります。
Q. AIを使ったことがなくても壁打ちできますか?
A. できます。最初は「こんな使い方でいいの?」と思いますが、そのくらいのノリで始めるのがちょうどいいです。私も最初はそうでしたので。
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